極真空手とは

国際空手道連盟及び極真会館は、創始者大山倍達の提唱した「頭は低く、目は高く、口慎んで心広く、孝を原点として他を益する」という極真の理念を礎とし、極真空手道を通じて人格の淘治と心身の鍛練をはかり、社会貢献を遂行するものである。さらに、極真空手道においては、人種、民族、国家、政治、思想、宗教、性別、年齢などによる偏見差別がなく、全ての人々が平等の権利を有することを旨とし、国際交流をもって、全世界の平和友好を目指す。

武道は、心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、国家、社会の平和と繁栄に寄与する人間形成の道である。極真空手は、武道本来の意味を全うすることを本義に置いています。直接打撃制による実践的空手を通し、痛みを知り、相手の痛みも知ることにつながります。心身を鍛え、感謝、相手を思いやる気持ちを養う。「強さ」と「優しさ」を知るという理念も、真を極める道です。

 

創始者 大山倍達

国際空手道連盟極真会館創始者。1923年6月4日生まれ。
幼少の頃より拳法を学び、14歳で山梨少年航空学校に入学。15歳のときに船越義珍先生(日本に初めて空手を紹介した人)の門下生となる。その後、拓殖大学、早稲田大学に学び、身延山での修行を経て1947年9月に戦後初めて開催された全日本空手道選手権大会で優勝。
1948年4月より清澄山にて1年8ヵ月の山籠り修行を敢行し、下山した1950年11月、千葉・館山で猛牛と対決。47頭の牛を倒し、うち4頭は一撃で即死。1952年に渡米して全米各地を回り、空手の演武とデモンストレーションを行い、空手をアピール。その間、プロレスラーなどと真剣勝負を繰り広げ7戦全勝。その後も度々世界各国を歴訪し、演武と指導を行い、空手を世界に広める。1964年、国際空手道連盟 極真会館設立。1969年には『直接打撃制(フルコンタクト)』を提唱し、第1回全日本空手道選手権大会を開催。1975年には通称『カラテオリンピック』と呼ばれる第1回全世界空手道選手権大会を開催して、全世界に極真空手ブームを巻き起こす。世界120ヵ国に公認道場を持ち、1200万人の門弟の総裁として、その生涯を極真空手に捧げた。1994年4月26日、肺癌のため急逝。享年70歳。

 

松井章奎 館長

1963年1月15日、東京に生まれる。大山総裁に憧れ中学時代に極真会館入門。恵まれた素質と不断の努力により、たちまち頭角を現す。17歳で全日本大会に堂々4位に入賞し、非凡さを世に知らしめた。第17回、18回全日本大会優勝。翌年の第4回世界大会をも制し大会三連覇の偉業達成。その俊敏にして華麗な組手は空手界の貴公子と呼ばれ、多くのファンを魅了した。
また世界大会優勝の前年には極真最大の荒行、百人組手を完遂し、真の武道家としての基礎を確立した。
現役選手引退後は、後進の指導にあたりつつ、大山総裁の哲学を学ぶ。大山総裁の逝去に伴い、その遺志を継ぎ、極真会館 館長に就任。現在、世界の極真会館における組織の運営と益々の極真空手の普及・発展を目指し、東奔西走の日々を送る。

 

極真の精神

頭は低く、目は高く、口慎んで心広く、孝を原点として他を益す

極真の理念

実践なくんば証明されず、証明なくんば信用されず、信用なくんば尊敬されない

 

  • 道場訓 七箇条
  • 一、吾々は 心身を練磨し 確固不抜の心技を極めること
  • 一、吾々は 武の真髄を極め 機に発し感に敏なること
  • 一、吾々は 質実剛健を以て 克己(じこ)の精神を涵養すること
  • 一、吾々は 礼節を重んじ 長上を敬し粗暴の振舞いを慎むこと
  • 一、吾々は 神仏を尊び 謙譲の美徳を忘れざること
  • 一、吾々は 知性と体力とを向上させ 事に臨んで過たざること
  • 一、吾々は 生涯の修行を空手の道に通じ 極真の道を全うすること

(注)本来は「克己=こっき」と読みますが、「自己(じこ)」という読みを当てています。

※克己 自分に打ち勝つこと。自分の感情や欲望に打ち勝って目的に向かって努力する

 

  • 大山倍達総裁 
  • 座右の銘 十一箇条
  • 一、武の道は礼にはじまり礼に終わる よって常に礼を正しくすべし
  • 二、武の道の深求は断崖をよじ登るがごとし 休むことなく精進すべし
  • 三、武の道においてはすべてに先手あり しかれども私闘なし
  • 四、武の道においても金銭は貴いものなり しかれども執着すべからず
  • 五、武の道は姿なり 何事においても常に姿を正しくすべし
  • 六、武の道においては千日を初心とし 万日の稽古をもって極とす
  • 七、武の道における自己反省は 常に練達への機会なり
  • 八、武の道は字のためにあるものなり 修練にて私心を忘れるべし
  • 九、武の道においては点を起とし、円を終とす 線はこれに付随するものなり
  • 十、武の道において真の極意は体験にあり よって体験を恐るべからず
  • 十一、武の道において信頼と感謝は 常に豊かなる収穫を得ることを忘るべからず

*武道とは

 武道は、武士道の伝統に由来する我が国で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道を修錬して心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、国家、社会の平和と繁栄に寄与する人間形成の道である。